前回は僕が現在所有している大三元レンズの使用割合を出す記事を書きましたが、大三元の中で圧倒的な使用頻度はやはり標準ズームレンズだということが数値で判明しました。
普段から頼りにしているレンズなのでこの結果は予測していたことですが、パーセンテージで結果が出ると説得力がありますね。
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDに関するレビューで、ブログを始めたての頃の事故のような記事が転がっていたので一応載せておきます。笑
今も大したものが書けるようになったとは微塵も思っていないのですが、大三元の標準ズームレンズで一体どんな写真が撮れるのか、実際のところ使い勝手はどうなのか、という部分をたくさんの作例と共に改めてレビューしようと思います。
目次
D750+大三元標準ズームとの出会い

ちなみに僕はこの機材の組み合わせで写真という趣味の沼に落ちました。
それまではRX1というソニーのフルサイズコンデジを使用していたのですが、一眼レフの操作性の良さと全画角で単焦点ばりの切れ味と爆速AFの標準ズームレンズの組み合わせにニコンに魂を売り渡してしまったのです。
その後、あれよあれよと大三元とその周辺機材を揃えていき、立派な?沼の住人になったのでした。
シーン別にみる標準ズーム作例
この組み合わせに出会って3年くらいが経過しましたが、これまで撮影した写真をシーン別に紹介していきたいと思います。
以下Nikon D750 + AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED の作例が続きます。
写真は全てライトルームで加工してからJPEGで書き出しています。
横浜で購入直後の試し撮り

新しいカメラとレンズが嬉しくて、すぐさま横浜へ試し撮りに行った時のカットです。
別になんでもない写真なのですがソニーRX1の35mm単焦点の世界からここに来た僕は、24-70mmのズームレンズでこんなにキレキレに写って良いのだろうかと感動しっぱなしでした。
イベント撮影で大活躍!ポートレートとテーブルフォトの両立!

ここ数年は友人の結婚式に多く参加しました。
実際に参加した結婚式の写真は掲載しませんが、結婚式場のカメラマンとは違った視点で式に参加した友人達や新郎新婦を撮影した写真は多くの人に喜んでもらえました。
ちなみに良いカメラを持っていてもブライダル撮影を引き受けていけないのは鉄則なのでお気をつけください。
結婚式の撮影を依頼されても絶対に引き受けてはいけない4つの理由
ポートレートの作例は後で見ていただくとして、このレンズはテーブルフォトを撮影するときにも普通に使えます。
これはf/2.8の開放で撮影したものですが、ピントピークの解像度と周辺のボケ味は全く問題がありません。
日常のワンシーンで重厚感がある一眼レフ+大三元標準ズームで積極的に食事の撮影などをやりたいとは思いませんが、旅先やイベントに参加したときなどレンズ一本で全てをこなしたいと思うときにこの接写能力は頼もしく感じます。

上の写真はインドネシアのゲストハウスにて。
旅先でのポートレートが撮りやすい

旅先では風景から人物まで幅広いシーンに対応できるこのレンズが重宝します。
広角だと背景がうまく整理できないので被写体の人物の魅力が薄まってしまうことがあります。
いわゆるポートレートを本気で撮影する人々が良く使用するレンズにf/1.4始まりの50mm、70mmなどの高性能レンズがあります。
磨き抜かれた単焦点レンズのf/1.4の画質とボケ味には勝てませんが、ポートレートで多用される50〜70mmの画角を標準ズームレンズで作れてしまうというお得感はあります。
f/1.4のようにボケの力で背景を丸ごと整理することはできませんが、フルサイズのf/2.8なのでそこそこボケます。

スリランカの列車の窓から子供達が僕に興味を向けてくれたほんの一瞬の表情。
AFが爆速なので急な被写体との出会いに反応しやすいです。

インドのバラナシで撮影したプジャ。
動きのあるシーンは1/250のシャッタースピードで写し止めます。
暗い中でもAFが正確に作動するのはありがたいですね。
カメラセンサーのISO耐久性がないとノイズまみれになってしまうのですが、Nikon D750だとISO6400までは何とか許容範囲です。

アイルランドのテンプルバーにて。
カメラとレンズが重くて邪魔になることがあるのですが、後から写真を見返すとやっぱり持っていて良かったと思うのです。
24mmは風景写真で重宝する

インドのハンピにて手持ちでサンライズを撮影しました(三脚を持っていればベストでしたがこの時は持っておらず)。
フルサイズセンサーらしい階調表現の豊かさやRAWデータの情報量は、レンズの解像度の影響を受けるように思います。
24mmの画角が使えると表現の幅が広がります。

f/5.6〜f/8くらいに絞れば解像度の高い画質を得ることができます。
iPhoneのカメラの画角が35mm換算で28mmなので、それよりも4mm広い画角になります。
4mm広角だとかなり印象が違うので、このレンズはiPhoneのカメラよりも広さが表現できます。
iPhoneのカメラの性能が驚くほど向上したのでiPhoneで良いかなと思うシーンが増えたことは確かですが、4mm広い画角と情報量の多いRAWデータを得るためにNikon D750 + AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDの組み合わせで撮りたいなとも思うのです。
風景が24mmで収まらなければパノラマ合成!

超広角レンズを持っていない状態で24mmの画角で収まりきらないシーンに出会ったら、24mmの縦構図で8枚くらい水平に撮影して後からライトルームを使ってパノラマを合成します。
こちらのインドネシアにあるプランバナン寺院は24mmでは全然収まらなかったのでパノラマ合成で撮影しました。
三脚+超秒露光で豹変

スペイン、グラナダの夜景。

インド、ジョードプルのメヘラーンガル砦。

インド、ジャイサルメールのフォート。
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDを旅先でのマジックアワー、夜景の撮影に三脚を立てて使用した例です。
展望スポットに出るとまず超広角レンズで広さを表現したいと思うのですが、画角が広すぎて余計なものまで写り込むので思ったように出番を作れないことがあります。
望遠ズームは重量があり貧弱なトラベル三脚ではブレて使い物にならないことがあります。
そんな中で旅先の展望台から撮影する最適解がAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDだったということが結構あるのです。
取り扱いの注意点

AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDで写真の楽しさを知り、このレンズに苦労させられたアマチュアを代表して、こいつの取り扱いや苦労した点などについて書きたいと思います。
油断するとすぐに手ブレする
このレンズの新型には手ぶれ補正がついているのですが、旧型に手ぶれ補正はありません。
暗めの室内、うす曇りの屋外でf値を5.6くらいに絞って気を抜いて撮影すると見事にブレします。
Nikon D750 + AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G ED で撮影した画像がなんとなーく解像度が低いなと思って拡大すると手ブレしていることがあります。
このレンズで手ブレの悩みを抱える方と会ったことがありますが、その方は新型のAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G VRを購入して全ての問題が解決したそうです。笑
最近はこのレンズとの付き合いも長くなってきたので設定や撮影方法を改善して手ブレは減りましたが、うっかり油断するとブレてます。
手ぶれ補正付きの新型のレンズ購入に下取り+約10万の課金は悩ましいですが、購入当時に予算があれば新型でもよかったなと思ったりもします。
ぶっちゃけ持ち運びをためらうことがある
フルサイズのボディと大三元標準ズームレンズはデカい、重いのです。
このレンズで写真の楽しさを知った、ありがとー、みたいなことを前半で書いておきながら…、でも言います…、このクソ重たいレンズを持って歩くのが苦痛な時があるのだと!
AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDが中古でお買い得だからといって安易にネットでポチしないで、実際に触ってみて、これを持ち歩いて撮影している自分を具体的にイメージしてみるのが良いですね。
余談ですがニコンからフルサイズのミラーレスが出てもレンズが軽量化されないのはソニーのGマスターを見れば明らかですので、フルサイズを使うのであれば筋トレですかね…(全然してませんがっ)。
荷物を軽く済ませたい人であればAPS-Cのミラーレスを購入した方が幸せになれるかも…。
旧型レンズを買うことの意味とは…

新型の大三元標準ズームは手ぶれ補正が搭載されましたが、値段も重量もフィルター径(77mm→82mm)もアップしたので多くのNikonユーザーをむむ…っとさせたのが記憶に新しいですね。
新型は数年前に発売されましたが、AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDとその新型の2つの写真を見比べてみて、どちらの画質が良いかというのが僕には良くわかりません。
これは大三元の望遠ズームレンズAF-S NIKKOR 70-200mm f/2.8G ED VR IIと新型を比較してもそう思います(新型はちょっと軽くなったのとAFの操作性が良くなりましたね)。
僕のレンズに対する解釈としては光学性能の改善というのはだいぶ前にピークを迎えているということです。
iPhoneを含めたカメラの画質が年々向上していくのは、レンズ性能の向上よりもイメージセンサーとソフトウェアの進化の恩恵の方が大きいのではないかと勝手に思っています。
Z6とZマウントレンズを買って考えが改まりました!
レンズも進化します!(2020.1/19追記)
最近よくやる妄想としては、手ブレ補正がついたNikonの新型ミラーレスを購入すれば手ぶれ補正のないレンズ達とその所有者の僕が幸せになれるのではないかということです。
まあ、妄想ですよ…。
僕が旧型のレンズを使ってる理由としては、レンズの画質は新型とあまり変わらないと思うので値段が安い旧型で良いということ、手ブレ補正が欲しければボディを更新して解決するということが僕の個人的な考えです。
手ぶれ補正は確かに欲しいけど…、絶対欲しいかと言われるとそうでもないかも…、という曖昧な感じなのでNikon D750 + AF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDのままでやっていく可能性も十分にあります!
終わりに…

長々とAF-S NIKKOR 24-70mm f/2.8G EDについて書いてしまいましたが如何でしたでしょうか。
割と文句も書いたのですが画質に関しては満足していて、ついつい頼りにしてしまう僕の旅のお供です。
記事に掲載する写真を選びながら、ほぼこのレンズで撮っているんだなということを改めて思い知らされました。
Nikon以外のメーカーでも24-70mm f/2.8のラインナップは揃っていますので、アマチュアがこの手のレンズを所有するとこうなるという一例として参考にしていただければと思います。
レンズの画質や性能なんて知らなければ幸せだった世界なのかもしれませんし、知ってしまったから得られた喜びもあるかもしれません。
まとまりのない長文を読んでいただきありがとうございました。
ではまた。
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