もう良い大人なのであまり文句は言いたくありませんが、僕はこの遺跡の管理が良くなることや旅行者が不快な体験をしないことを望んで記事を書くことにしました。
パサルガダエは世界遺産に登録された遺跡ですが正直なところあまり見所がなく、入場料はペルセポリスと同じ金額を取られます。
内容に見合わない入場料とペルセポリスからタクシーで1時間かかるので、さらにそのタクシー代が必要です。

僕が訪れた時にはイランの通貨であるリアルが大暴落していたので結果として大した出費にはなっていませんが、遺跡の内容と価格設定に疑問を感じたことは確かです。
パサルガダエを観光しに来ていたドイツ在住のイラン人たちと少し会話をしたのですが、彼女たちはこの遺跡はひどいといって帰りに受付口にクレームを入れていました。苦笑
結論からいうとパサルガダエはイランの歴史に強い関心があれば楽しめると思いますが、一般の観光客が行って楽しめる要素があまりない場所だと思いました。
ペルセポリスからパサルガダエに向かう!

パサルガダエは行く予定ではなかったのですが現地のイラン人たちに熱烈に勧められたので、まあ暇だし試しに行ってみるかということで行くことになりました。
日本ではまず見かけないボロボロのプジョーでイランの荒野を進みます。

途中で燃料を補給。
奥は日産のピックアップトラックで、これもまず日本では見かけませんね。
イランで見かける車のフォルムが四角いので時代が止まっているようで面白いなと思いますが、これも経済制裁のせいで新しい車が輸入できないという笑えない事情があるのです。
パサルガダエに到着して観光開始!

奥まで車が入れないのでこの辺りでタクシーと別れます。
ペルセポリスもそうですが受付でリュックを預けなければならないので、忘れずにペットボトルの水は持っていくようにしましょう。
両方とも日陰のない広い敷地でなので歩き回っていると脱水症状になる可能性があります。
僕はパサルガダエがそれほど広い敷地ではないと思ったのでバックパックと一緒に水も預けてしまいましたが、これが失敗だったなと後悔することになるのでした。
キュロス2世の墓

正面のエントランスから見えるのはキュロス2世の墓でパサルガダエのメインの見所です。
紀元前546年頃に建設が開始されたそうです。

墓の入り口を見ると人の顔のようにも見えたり…。

切り出した石の間に楔のように別の形の石が埋め込まれています。
紀元前から高度な石の加工技術があったことが窺えますね。

メインの見所は以上です。
え…?
もう終わり?
これでペルセポリスと同じ入場料なの…?
そう思ったあなた、正解!!
パサルガダエの奥の方に行ってみた!

もう終わりなのかと落胆していると警備員のようなイラン人がこの奥にまだ何かあるぞという感じで遥か彼方を指差しています。
馬車の右端に見える城壁のようなものが遺跡らしいということはわかりました。
馬車の運転手に聞くと10分くらいで到着するから歩いていけるとのことです。
旅先だとせっかく来たのだからという感情が湧き起こりやすいです。
ここでもせっかくここまで来たのだから、次にイランに来れるかわからないからと奥に進んでみることにしました…。

まっすぐな道をひたすら歩きます。

あれ…?
10分くらい歩いたけど景色が変わらない。笑
これ絶対10分じゃ着かないだろ。

途中で馬車に抜かれました。
もう疲れてきたのであれに乗りたいです。
こんなに歩くなら水を持ってくればよかった…。

ジーザス!
なんて遠いのだ!
やっと着きそうな気配がしてきましたが、城壁の側面を登る必要があることが判明しました。
ここで引き返すのも悔しいので進みます。

うっすらと気付いていましたが、ボロボロの城壁だけで見所はなさそうです。
もうこうなればヤケクソで最後まで行くしかありません。

一気に城壁の側面を駆け上がって頂上に来ました。

キュロス2世の墓が左奥に小さく見えます。
なんだかすごく長い道のりを歩いてきたという謎の達成感が得られました。

パサルガダエの奥にはこれしかないのでまじで無理して行かなくても良いと思いました。
帰りは冒頭で少し紹介したドイツ在住だというイラン人観光客たちと一緒に馬車に乗せてもらって帰りました(本当に助かりました)。
まとめ

パサルガダエにはキュロス2世の墓と城壁以外に保存状態の悪い遺跡が少しあります。
しかし、これらを含めて考えても行ってよかったなと思える場所ではなかったというのが正直な感想です。
こうして自虐的にブログで振り返ってみたり、旅仲間に話す笑い話のネタとしてよかったのかもしれませんが、純粋に遺跡を楽しむには厳しい場所だと思います。
ペルセポリス遺跡はがっかり世界遺産だといわれることがあるようですが、ペルセポリス遺跡単体では全くそうではないと思います。
ペルセポリス遺跡の満足度が低いのはその他の遺跡たちが足を引っ張っている可能性があると思うのです。
その原因は入場料に見合わない内容だと思います。
前の記事でも書きましたがペルセポリス以外の遺跡の価格設定がおかしいのではないかと思います。
ペルセポリスに対してその他の遺跡の料金が高いと感じます。
イランをストレスなく旅するには、こんなところも含めてイランだと思う寛容さが大事だと思う反面、もう少し旅行者の感覚に歩み寄ってくれたら良くなるのになとも思うのでした。
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