カーシャーンのホテルに案内してくれたドライバーがアブヤーネ村とフィーンガーデンを熱烈に勧めてくるので、その話にのって行ってみることにしました。
行き帰りのタクシーからの景色がすでに絶景

この日の夜にはテヘランに到着したかったので早朝に待ち合わせて、まず先にアブヤーネ村に向けて出発です。
30分ほど車を走らせると映画で見るような荒野の世界になっていました。

切り立った山と雲から差し込む光が良かったのでタクシーを止めて写真を撮らせてもらいました。
アブヤーネ村とフィンガーデンは有名な観光地らしいので街からツアーも出ていますが、色々と融通が効いたりもするので個人でタクシーを手配する方が僕は好みです。
アブヤーネ村

村の入り口付近までタクシーで入れますのでそこでドライバーと別れます。
小さな村なので大体1時間ちょっとあれば一通り見れるのではないかと思います。
村を真っ直ぐ抜けると大型バスが停まれる駐車場があるのでそこでドライバーと待ち合わせることにしました。
アブヤーネ村とはカーシャーンの約70km南東、キャルキャス山の麓にある渓谷に囲まれた小さな村。かつてはゾロアスター教徒であったといわれており拝火神殿の跡も残っている。
もともとゾロアスター教で後からイスラム教が入ってきたというパターンがイランで多く見られるような気がします。
その辺りの宗教や歴史は全然詳しくないのですが、なぜそうなっていったのかは興味深いところではありますね。

古い日産のピックアップトラックはイランでたまに見かける車です。
角ばったデザインの車の方が車らしくて好みです。

お土産を売る年配の方が多く若者はほとんどいないような印象を受けました。

よくいえば静かで落ち着いた雰囲気、悪くいえば人が少なくて寂れた村といった感じでしょうか。
人が住まなくなって荒廃してしまった建物も多く見られました。
都市から離れた村や町から若者が出ていってしまうのは日本だけの問題でもないのかなと思いました。

丘を上がっていくと村が一望できる場所に出ることができます。
白く見えるのは朝方降った雪です。
僕がこの村を訪れたのは1月の初旬なのですがイランでも雪が降るのだなと意外に思いました。

高原の冬らしい青空ですね。
アブヤーネ村は行って良かった場所です。
フィーンガーデン

アブヤーネ村の観光を終えてフィンガーデンまでやってきました。
この二つを回るのがカーシャーン郊外の定番観光スポットのようです。
フィンガーデンはアッバース1世の命によってつくられた庭園。2011年に世界遺産に登録されており典型的なペルシャ庭園。

ここの庭園の特筆すべき点は水や緑の安らぎだと思います。
無骨なレンガの塀に囲まれた空間にこんなに美しいオアシスがあるとは誰も思いません。
かなり人気の場所のようで人が多かったので、できることなら朝一で来てゆっくりと庭園を回りたかったなと思いました。

水の青と植物の緑が本当に綺麗な庭園でした!

よく見ると水の中に魚が泳いおり、タイルの青が水の清涼感を引き立てています。

何回か書いているような気がするのですが、イランのモスクの青は水への憧れなのかもしれないというのは、この庭園を訪れてからそう感じるようになりました。
ここまで水の演出にこだわって丁寧に配置している庭園は珍しいと思います。
フィーンガーデンは水へ対しての敬意や憧れのようなものを感じる庭園なのでした。

中庭の糸杉の並木。

天井のデザインもシンプルで美しいデザインです。
まとめ

ドライバーに勧められていったアブヤーネ村とフィーンガーデンはとても良い場所でした。
カーシャーンは小さい町なので見るところが少ないかと心配していましたが、ゆっくり2泊して見て回っても良いなと思う場所がたくさんありました。
この後はバスでテヘランに向かいました。
これはもうすでに絶景!アブヤーネ村の期待が高まります!