2020年1月3日のテヘラン

イラン革命防衛軍のソレイマニ司令官が米国によって殺害されたというニュースが報道された時に僕はイランのテヘランにいました。

イランでは前日にすでにこのニュースの報道がされていたようなので、国旗の変更や追悼式の準備が進められている様子でした。

イラン革命防衛隊の精鋭部隊「コッズ部隊」のトップ、カセム・ソレイマニ司令官が3日、イラク・バグダッドで米軍の空爆によって死亡した。米国防総省は、「大統領の指示」によって司令官を殺害したと認めた。ソレイマニ司令官は、イラン国内できわめて重要で人気の高い、英雄視される存在だった。

BBCニュース

入国した時とは明らかに雰囲気が違う

カーシャーンからテヘランに向かうバスの中でiPhone7で撮影した写真ですが、街の雰囲気が全然違います。

イランは愛国心を高めるために自国の国旗を至るところに掲げてあるのですが、その国旗がどんどん黒に変わっていく姿は何か不気味なことが始まる前兆のように思いました。

そして街中にソレイマニ司令官を追悼するメッセージを掲げます。

すぐに戦争が始まるということはないだろうと思いましたが、もしもが起きたらこのままイランに閉じ込められるのかなぁなんてことも脳裏をよぎります。

アブヤーネ村とフィーンガーデン

恐る恐るテヘランの街を歩いてみる

この日はテヘランへの到着が夕方になってしまったので辺りはかなり暗くなっていました。

とりあえず夕飯も何もないのでバーザールの方まで歩いて行ってみます。

テヘランのカフェにて

何やら本格的そうなカフェを見つけたのでコーヒー好きとしては入らないわけにはいきません。

コーヒーを淹れる器具や豆が所狭しと並べられています。

店の中を見て回っていると「Welcome to Iran!」と言って店員の彼がカプチーノを奢ってくれました。

暗いニュースばかりだったので彼の親切が嬉しかったことをよく覚えています。

暖かいカプチーノをいただいたおかげで気持ちが回復してきた気がします。

商品棚にはイランにとっての敵国である巨大コーヒーチェーンのマグカップや某夢の国のマグカップが置いてあったりします。

彼らがそれらの企業をアメリカ発祥のものだと認識しているかどうかはわかりませんが、コーヒーの美味しさやエンタメの楽しさは国境を超えるのですね。

レストランにて

店主のオヤジも困ったような表情でテレビに釘付けです。

これからイランがどのようになっていくのかみんな不安に思っていたと思います。

普通に考えて外国で活動している日本の外交官や自衛隊幹部などの要人がいきなり殺害されたら大問題です。

それが現在進行形で起きているのですから、ニュースが気になって仕方がないのは当然のことだと思いました。

この日の晩御飯は骨付き肉とライス。

なんだか落ち着かない雰囲気の中でだったのであまり味わって食べられなかったような気がします。

テヘランで思ったこと

この日は夕方にカフェとレストランを利用しましたが、イランの人々は怒りに燃えているというよりは落胆や戸惑いといった感情を持つ人の方が多いように思いました。

僕が見た限りでは声を荒げる人や喧嘩をする人は見かけていません。

テヘランの街の様子が血気盛んな人々が戦争を煽るような雰囲気だったらホテルで待機だなと思っていたのですが、思いのほか街は静かで人々も冷静だったように思います。

正直なところイランをこのまま放っておいてくれないかなと思いました。

核開発に関してはとても難しい問題だと思いますが、戦争以外の選択肢がないほどに追い詰めてはいけないと思います。

戦争になればイランの人々や文化財は壊れて傷つくのです。

僕が接した限りイランの人々はとても親切だしアメリカとの戦争を望んでいるようには思いません。

翌日にテヘランのバーザールを歩き回った時に一箇所だけ反米っぽいアクションをしている場所を見つけましたが良い意味で期待を裏切られました。

僕が想像していたのはアメリカの国旗やトランプ大統領の写真や人形を燃やして戦争を煽るような集会だったのですが、思いのほかそんな雰囲気にはなっていませんでした。

メディアはイランの極端な部分だけ切り抜きますが、それはごく一部分だということを覚えておいてほしいです。

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